厳選したこだわりの素材を生かす

革は布とは違い天然素材です。
1枚の革の中でさえ、お腹と背中では質感が違い、どこをとっても同じというわけにはいきません。
同じ製品としてタンナーから出される革でも、1枚1枚個体差があるのです。

グレートスピリッツでは制作するモノに適した皮革を選ぶのはもちろん、繊維の流れ、伸び、厚みなど、その革の個性を生かすため、どの部位で、どのパーツを斬り出すかにまでこだわって製作しています。

ヌメ革(タンニン鞣し)

ヌメ革写真

 タンニンなめしは自然の素材による鞣し方法であり、ヌメ革は廃棄されても土中で微生物などにより自然に分解されます。
また、その製造工程にも環境を汚染するような有害廃棄物をほとんど出さないため、自然環境に優しい素材として近年、特にドイツなど欧州を中心にその価値が見直され、世界的に高い評価を受けるようになってきています。

ヌメ革の最大の魅力は、やはりその「風合いの変化」でしょう。
ゆっくりと年数をかけて、大切に育てられたヌメ革の何とも言えない味わいは、革好きでなくても魅了されてしまうほどです。

色ツヤの変化

日光による日焼けや、手の脂がしみ込むことで色はアメ色に変わり、使い込むことで革が含んでいる脂分がしみ出してきて、表面にツヤのある皮膜を作り、深い味わいと共に撥水効果も出てきます。

固さと柔軟化

ヌメ革は他の革と比べて組織の繊維が密に絡まりあっているので非常に丈夫で、上手に手入れをすると十年・何十年と長く使えるのも特徴のひとつです。
初めのうちはゴワゴワして固い感じがしますが、使い込むことで繊維がほぐれて、丈夫さはそのまま適度にくったりとした柔軟性が出てきます。

シワ、傷痕、血筋

ヌメ革という素材は、元々その動物が持っているシワやキズ痕(トラ)、血管が通っていた跡(血筋)が、そのまま革に模様として出ています。
こういったトラや血筋は自然の皮には付きもので、これこそ本革である証しであり、むしろそれが味わいになっているため、進んでこれらの痕跡の残っている革を求める人もいます。

グレートスピリッツではドイツ、イタリアなど、ヨーロッパの天然タンニンを使用し、低温でじっくりなめされたヌメ革を厳選して使用しています。

クローム革(クローム鞣し)

クローム革写真

 クローム(クロム)なめしとは、鉱物から精製されるクローム化合物をなめし剤として使う方法で、現在最も広く採用されている鞣し方法です。

クロームなめしで作った革は引き伸ばして薄くすることができるため、初めから柔らかく、軽いというのが特徴です。
また、比較的キズが付きにくく、濡れてもシミになりにくい、弾力性に富んでいる、変色が少なく発色が良いなどの長所を持っています。

現在クロームなめしが主流を占めているのは主に生産効率によるもので、なめしの工程数は多いですが、時間を格段に短縮でき、同じ面積の原皮からより多くの革をとることができ、汎用性に優れているからです。

しかし、近年ではクロームなめしの工程で出る廃液による環境破壊が問題化し、自然に対し低ダメージであるタンニンなめしが見直されてきました。
また世界的なスローライフブーム、本格派志向の流れの中で、長く使うことを目的としたヌメ革が再評価されてきています。

グレートスピリッツでは用途や目的に応じてヌメ革、クローム革を使い分けています。

鹿革(ディアスキン・エルクスキン)

鹿革写真

 鹿は牛や馬に比べて圧倒的に身体が小さいので、一頭から取れる革も必然的に小さくなります。
日本では江戸時代から続く、強くはがれにくい漆で模様を付けた印伝革が有名です。

鹿革はネイティブ系のアイテムに欠かせない革で、柔らかい手触りが人気です。
繊維の絡みが牛や馬よりも複雑に絡み合っているため、 一定方向への引き裂け強度が高くなっています。
また、鹿革は脂が抜けにくく、 ヒビ割れや硬化が起こりにくい点も、長く使い続けるには嬉しい特徴です。
鹿革にはディアスキンとエルクスキンという2種類の革があります。

ディアスキン

染色後色止めした半光沢の吟面を持つ鹿革です。
エルクスキンよりも薄手で、メディスンバッグや小物などに適しています。

エルクスキン

ニュージーランドに住む大鹿で、吟面を起毛させたヌバックをスモークして色付けし、独特の香りと風合いを楽しむことが出来ます。
ディアスキンよりも厚手で、ショルダーバッグなど大き目の物に適しています。

鹿革はオス同士のケンカのキズ痕も多いので、その動物本来のキズ、風合いを楽しめるワイルドなデザインがお勧めです。

馬革(コードバン)

馬革写真

 コードバンの革をなめすタンナー(工房)はアメリカと日本にぞれぞれ1軒しかなく、馬1頭からテニスラケット2面分くらいしか取れないとても貴重な革です。

コードバンは馬の尻部の革で、高級素材として人気があり、非常にきめ細かくしなやかな革です。
走る馬の尻の筋肉、振動、その動きで鍛えられた馬の尻部は、他の部位に比べて革の繊維が非常に緻密でとても丈夫です。

ランドセルやベルトに適した素材として有名です。

カンガルー革

カンガルー革写真

 カンガルー革は年間の捕獲、生産量が限られた貴重な革です。

カンガルー革の一番の特徴はなんと言ってもその丈夫さです。
引っ張り強度は牛革に比べて2倍あると言われています。

また、一般的な皮革に比べてカンガルー革は非常に密度が高く、薄く加工することができます。
衣料革として布のような柔らかさを表現することが出来る数少ない革です。
柔らかさだけでなく、軽さも特徴のひとつです。
プロサッカー選手の多くがカンガルー革のサッカーシューズを履いているのは、その軽さにも理由があります。

グレートスピリッツでこだわっている商品の丈夫さのひとつとして、ストラップやウォレットロープなど、細い紐状の製品に多く使用しています。

品質へのこだわり

見えない所にまでこだわる 革を熟知した職人の技術

革は使い込むほど味わいが増し、個性が出てくるのが最大の魅力です。
グレートスピリッツの製品を使っていただき、革の経年変化を楽しんでいただけるよう、お客様のオーダーに応えるのはもちろん、見えない所にまでこだわりを持って、長くご愛用いただける製品を製作します。

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想いを受け継ぐ 充実のアフターケア

思い出の詰まった愛着のある製品を使い続けていただけるよう、アフターケアもしっかり行います。
どんなに丈夫に作られていても、どんなに大切にしていても、道具は使っていればいつか壊れてしまいます。
グレートスピリッツではお客様の愛情を受け継ぎ、壊れてしまった大切な製品を再びよみがえらせます。

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